KABANEGOのブログ

日常の出来事を書いて行きます

物語考えてみました

お題「もう一度見たいドラマ」

今回の世にも奇妙な物語の放送はとても怖くて面白くて寝れませんでした。さっき見たのに早く新しいまた世にも奇妙な物語を見たいです。本当に素晴らしかったです。

なので、そのような話を考えて見ました。誤字脱字あったら申し訳ございません。話とか色々と分かりづらいと思いますが、良かったら読んで見てみて下さい。

題名「ゲーム脳

俺の名前は藤野一。無類のゲーム好きだ。新作のゲームが発売されれば直ぐに買いに行く。物心ついた時からほとんどのゲームは大体クリアしていると自負している。その為か、友達も余りいない。彼女も未だいない。なぜなら、そのような事はゲームの中で解決出来るからだ。全然寂しくなんかはない。そんな、冴えないサラリーマン35歳だ。

そんなある日の会社の帰り道、小さいテナントの店が新しくオープンしてるのに気づいた。「チョイス」と看板にかいてある。何となく気になって入ってみたんだ。薬に、服に、食品に、日用品…何だか色んな物が売ってるけど、一貫性がないなぁ。おっ、ゲームカセットが、一つだけ売ってるぞ。「人生選択」100円…。このゲームはやったことないな。俺としたことが。

そのゲームを買って帰宅した。早速、ゲームをしてみた。そのゲームは物語式に進んでいくゲームのようだ。時折、選択肢があり、その選択でストーリーが変わっていくようだ。やけに、リアルな描写だ。絵も本当にリアル。主人公の名前は、自分と同じ一にした。冴えない男子高校生が様々なことがある学生生活でどのようにして成長していくかというストーリーらしい。とりあえず、今日はもう遅いから、ビールとピーナッツでも食べて寝よう。

2日目。ゲームの中では、バレンタインがそろそろ近づくということで、学校はソワソワ状態だ。周りは、髪の毛をワックスでオシャレしたり、女子に積極的に話しかける男らが目立つ。一は幼なじみの七海に密かに恋心を抱いている。この機会に距離が近づくことを願っている。

選択肢A・七海に積極的に話しかける。

選択肢B・オシャレに磨きをかける。

選択肢C・逆チョコをあげる。

選択肢D・何もしない。

Bにした。この手のゲームの正攻法、ハッピーエンドにする為には、イベントに否定的な選択はマイナスになるんだ。だが、とても、積極的になるのも気が引ける。クリックしたら、「チョイスに行って、ヘアスプレーを買ってください。そこにあるパスワードを入力して、物語を進めて下さい」と書いてあった。なんだそれ。と思ったが、買いに行った。700円か…まぁ普段でも使えばいいかと思い購入した。家に帰るとすぐパスワードを入力した。

すると、七海が近づいてきて、「イメチェン?かっこいいじゃん。」と頭を触ってきた。一は「やめろよ。」といいながら笑う。七海が、「2月14日の放課後、空けといね。絶対だよ。」と顔を赤くして言った。上手くいったようだ。ここら辺で、ゲーム今日はやめておこう。幸せな気分で目を閉じた。

3日目。今日は折角買ったヘアスプレーがあるので、使ってみた。そしたら、会社で女子社員から声をかけられる事が多くなった。亜紀という女子社員にデートにも誘われた。また、営業での成績も良くなった。課長に褒められた。今まで見た目に気を使ったことはなかった。たった少しの事で俺の人生も明るくなってきた。

ゲームでは、今度はいじめ問題だ。クラスでいじめが起きている。いじめられているのは、親友の拓郎というキャラクターだ。体が貧弱で貧乏なのが理由で、いじめられやすいみたいだ。教室から、拓郎の机と椅子が廊下に出されている。それを誘導してるのは金持ちでヤンキーな学と言うやつ。クラスメイトをはじめ先生も逆らえず、見て見ぬふりをしている。学達から殴られてる拓郎が悲しそうな顔でこっちを見てる。

選択肢A・拓郎を助ける。

選択肢B・見て見ぬふりする。

選択肢C・先生を呼ぶ。

選択肢D・一緒にいじめる。

Aにした。すると、「チョイスに行き、ダンベルを買ってください。そこにあるパスワードを入力してください。」迷いなく、ダンベルを買いに行った。パスワードを入力した。すると、ゲームの中の一は筋トレして、体をムキムキに鍛え始めた。ある日、いつものようにいじめている学たちに近づき、「やめるんだ。俺が相手になる。」といって、3対1だが圧勝した。すると、学たちは泣きながら教室を出ていった。クラスメイトは皆、一に拍手を送り、拓郎は泣きながら「ありがとう。ありがとう。」と繰り返していた。今回も成功したようだ。ゲームを閉じ、せっかくだからとダンベルを使って筋トレしてみた。

3日目。出社したら、営業成績のずっと悪い長谷川が、ある一室を通り過ぎた時に課長の怒号が聞こえた。「なんで、お前はいつまで経ってもなんで営業成績が悪いんだ。給料ドロボウ。なぜのうのうと生きてられるだ。」殴ってるような音まで聞こえる。怒りが込み上げてきた。俺は、深夜まで長谷川が頑張ってることを知っていた。その部屋に入り、長谷川をかばった。「殴るなら俺を殴れー。」俺はボコボコに殴られたが、昨日の筋トレがよかったのかもしれない。長谷川は、泣きながら「ありがとう。」といった。昨日の拓郎思い浮かんだ。

色々、あったが、仕事を終えて帰宅した。よし、ゲームをやろう。ゲームの中ではバレンタインデー。七海とデートをする日だ。教室は友チョコ配りが行われている。女子はよくやるな、大変だな、なんて思いながらボーとしていた。放課後、帰ろうかなと思っていたら七海が近づいてきて、「行こう。」と言って、手を引っ張った。帰り道、手をつないで歩くなんて、初めての事で動揺した。

選択肢A・どこか行かない?と提案する。

選択肢B・手を引かれるまま歩く。

選択肢C・告白する。

選択肢D・逆チョコする。

Dにした。チョコをもらって嫌な気分になる人はいないだろう。するといつもの、買ってくださいとの事なので、チョコを買ってパスワードを入力した。チョコを渡すと七海は満面の笑みで「ありがとう。これ、私も作ったの。上手に出来なかったんだけど、一生懸命作ったの。」と言った。「ありがとう。俺、七海の事が好きだ。」となって、2人の寄り添う姿の画面になった。よし、今日はここまでにしよう。

4日目、いつものように忙しい仕事を終え、待ち合わせの場所に行った。今日は亜紀とのデートの日だ。レストランに入ったら、亜紀が「今日はバレンタインですね。チョコ良かったら受け取ってください。」と言った。すっかり、忘れていた。ふと、カバンをみると昨日ゲームの為に買ったチョコが入ったままだった。俺は「そうですね。ありがとうございます。自分からもチョコレート良かったら受け取ってください。」と渡した。亜紀は、「えーありがとうございます。気が利くんですね。私達両思いですね。」と言った。なんやかんやで、付き合うことになった。ゲームの中では味わえないとても幸せな気持ちになった。

ゲームと、現実がリンクして人生がよりよいものになっていくようだ。

それから、どれくらい時間がたっただろうか…。ゲームの中の一は35歳、七海と結婚して2人の子供がいる。仕事も順調で営業成績も1番だ。あぁ、俺は幸せ者だ。これ以上の幸せはないなぁ。

【⠀精神病棟にて  】

看護師「先生、一さんはいつまで幻覚を見てるのでしょうか。もう20年間もこの調子ですよ。何か方法はないのでしょうか。」

先生「ゲームをしすぎて現実と妄想の世界が分からなくなっている。電気療法、薬物療法、カウンセラー全て試したが、駄目だった。もう施しようがないな。」

一「よーしよしよし、全くかわいいなぁ。それでこそ俺の息子だ。ははははは。」

一の笑い声が響く病室。60歳、死ぬまで寝たきりで過ごした。お葬式では張り付くような笑顔。身寄りもない、誰も来ない寂しい葬式だったそうだ。でも、一の中の幻想のお葬式では、会場に入らない位の人が押し寄せてることだろう。

ゲームのやりすぎは気をつけよう。ゲーム脳になる前に。


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